【伝説の繁盛店への道-vol.4】17ヶ月連続、昨年対比越え!「パンチョのロールモデル店舗になりたい」と取り組んできた「人に魅力を置く」店づくり
2024年1月、ファイブグループ総会にて今年の年間スローガンとして「全店伝説の繁盛店」が発表されました。
各店舗、各店長の自主性とチャレンジを重んじるファイブグループでは、同じブランド内でも店舗によって独自の取り組みがあったり個性があるのが当たり前。
そこで!各事業部長達から「みんなの参考になりそうな取り組みをしている今アツい店舗&店長」の情報をいただき、ノウハウを赤裸々に聞き出してきちゃうこの企画!
連載シリーズ「伝説の繁盛店への道」!
第4回目は「スパゲッティーのパンチョ 新橋店」をご紹介!
17ヶ月連続、昨年対比越えをつくった「新橋店ミッションステートメント」
店長として1年ほどやってきた中で目に見える一番の成果は、やはり17ヶ月連続、昨年対比越えを達成していることです。これを支えてくれたスタッフには感謝ですし、目標にに取り組んでいくことでみんなの成長や働きがいが上がってきている手ごたえも感じられる日々でした。
この成果のためにもちろんいろんなことしてきたんですけど、取り組みのぜーーんぶをまとめたものが実はあるんです。
それが新橋店独自のミッションステートメントです。ブランドのステートメントに沿って、自店舗で今注力すべきことを具体的に項目化し、自店の今期の目標として朝礼などでアルバイトさん全員に共有し続けた結果、実行して大きな成果につなげることができました。
うちは規模こそ小さいけれど「パンチョのロールモデル店舗になりたい」というビジョンを2023年には掲げ、1年走ってきました。ビジョンに続くミッションには「驚きと記憶に残るナポリタンで、業態で1つでも多くの『1位』を獲り勝ち続ける」を挙げ、その下に「極上追及」「活力提供」「熱々鮮速」「気配細部」「価値共創」という5つのパンチョバリューを噛み砕いた具体的な行動目標を書いています。
このバリューの中から1つを選んで、毎月重点的に取り組むようにしているんです。
たとえば【Value:極上追及】では、パンチョBDF(エリアマネージャー)の2号さん(土屋BDF)が社員向けにやっていたことをアルバイトさん向けに少しアレンジし、座学と実技の両面で講習を行ってきました。そのおかげで、ホールのスタッフもナポリタンの調理についてちゃんとした知識を身につけてくれ、「料理の最初と最後を、接客を通して自分がつくるんだ」という意識改革にもつながり、チームワークと共に接客のレベル向上にもつながりました。
第一印象で圧勝し人に魅力を置く店に
【Value:活力提供】では「第一印象で圧勝しろ」という合言葉のもと「人に魅力を置く」お店づくりを心がけています。
飲食店にとって第一印象っていうのはすごく大事なんですよね。いくら料理が美味しくてもホールの子の対応が悪いお店には好感を持てないので。
今までホールがやっていた声掛けも、接客中だと声を出すタイミングを失うこともあるのでキッチンがしっかり入口を把握し、キッチンからやるようになりました。
第一印象がそのお店の評価に与える影響がとても大きいのは身にしみているので、すごく力を入れています。
貢献意欲のマネジメント術、"ギブ&ギブ"と"one for all"の精神
人は外的要因では変わらないし、動かないって僕は思ってるんです。じゃあ、どうするか。自分自身が変わるしかないんですよね。だから貢献意欲を周囲の人にも持ってもらえるよう、まずは自分が与える人間になろうと務め、見返りを求めない「ギブ&ギブの精神」を発揮するように心がけています。
この「ギブ&ギブの精神」を持つようになってからは、スタッフたちが相手のためを考えながら仕事をしてくれ、"one for all"の精神が生まれました。
"one for all"の精神は新橋店にすっかり根付き、明日は自分が休み「だから、これはやらなくていいや」じゃなく、「だからこそ、これをやっていこう」という具合に、他のスタッフのためを思ってみんなが働いてくれています。
新橋店のスタッフはそれぞれ個性豊かで優秀だし、みんなが大人なので、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)の基本も徹底しています。目標を掲げたら、そこに向かっていくスピード感もハンパないんですよ。下手したら全員家族以上に顔を合わせているっていうくらい少数精鋭なので、そこは小規模店舗ならではの強みでもあるのかな、とも思います。
スタッフの信頼を得るために必要なのは時間と労力
スタッフたちと良いお店がつくれたきっかけにあるのは、店長として時間と労力をかけたことだと思っています。
たとえば、休みの日にもお店に顔を出して気にかけると、みんながだんだん信頼してくれるようになるんですよね。
ありがたいことに、今まで複数の店舗で責任者として経験を積ませてきてもらったんですが、転属したての最初の1ヶ月が勝負というつもりで、いつも臨んでいるんです。その間はとにかくみんなに信用してもらえるように「ギブ&ギブの精神」を100%の力で自分から発信するようにしてきました。
時間と労力をかけるって遠回りに見えるけど結局一番早いんですよね。後々のオペレーションのしやすさや利益にもつながって、もっと信用されるようになるし、スタッフも働きやすくなる、というのが今では自分の勝ちパターンになっています。
最初の1ケ月の気合と行動でほんと変わるので大事です!
仕事を科学する楽しさ、貪欲に学び続ける
社員になってからは、お客さんやスタッフの心の動きにすごく敏感になりました。
コロナ禍の最中は時間に余裕があったのでプライベートでYoutubeチャンネルを運営してみてたんですが、チャンネルの視聴者層はどこか、その人たちには何がバズるのか、新規はどこから獲得していけばいいのか、など人の心をどうすれば動かせるのか、多くの実践的なヒントを得ました。
マーケティング的に考えて行動する面白さと奥深さを知りましたね。もちろんお客さんの分析など実際の営業にもこの経験を応用しています。
2023年には新卒トレーナー(1年間マンツーで新卒指導にあたる役割)になり、担当新卒の付き添いで、店舗責任者になってからはじめて新人研修に参加したらすごく面白くて。自分が社員になりたての頃にインストール研修などで学んだことを改めて「これそうだよね!わかる!」「勉強になる!」と感じました。経験を積んできたぶん、自分が新人だった時よりよっぽど刺さりましたね(笑)
ファイブグループの研修ほんとタメになることばっかなんで、皆さん真剣に取り組んだら得られるものめっちゃありますよ!
繁盛店における満席の美学
いろんな取り組みの成果が出て、新橋店にはたくさんのお客さんが毎日来てくれています。
行列ができるようになったら、お客さんも待っている人に気を遣ってくれて、食べるのが早くなり、結果的に回転率もめっちゃ上がったんです!
この状況を見て、やっぱり満席には意味があるんだなって感心していますが、現状に慢心しないよう気をつけています。
また【Value:熱々速度】のもと、待ち時間を待ち時間として感じさせない工夫もしています。例えば、子ども食堂の取り組みに関する冊子や新橋パン通信なんかを並んでいる間に見える位置に置いているんですが、けっこう読んでもらえています。
そのおかげもあり、お客さんたちからは「並ぶのが苦にならない活気と味があって、元気をもらえる」って反響をいただいています。
アンケートも大切で、その点はスタッフもきちんと理解してくれています。
お客さんにとって直接的なメリットはないんですが、現状ではだいたい6~7%くらいの回答率が得られています。業態全体でGoogleの口コミにも反映されるようにした結果、売り上げや新規来店見込み率にも直結するようになったんです。
良くないコメントも含めお店に来たことが無い人にも見られるので、より緊張感を持てるようになりました。
ミッションステートメントがあるから自主的な工夫が生まれ、自走できるチームになる
店長の自分が口出ししなくても、今ではスタッフみんなが店舗のミッションステートメントを理解して自分で考え、互いに役割を分担し合い、率先してやってくれてる業務もあります。パンチョは衛生に関するライングループで、全店が週ごとに写真をアップするんですが、僕はまったくノータッチで、他のスタッフたちに完全に任せています。
【Value:気配細部】に関連して言えば、新橋店はパンチョで一番きれいなトイレを目指しているんです。トイレチェックと同時に、お客さんに元気を与えるメッセージを書き込んでいるんですが、アンケートで「大将さん(スタッフ)の言葉がささりました」という評価をもらったこともあります。
もうひとつ、コロナのこともあったし、お客さんとお店を守るため衛生管理を徹底しようと「手洗いすごろく」っていうのをつくりました。ゴールしたスタッフには僕からささやかなプレゼントをさせてもらい、楽しみながら「気配細部」を徹底できるようにしています。
【Value:価値共創】には「お店を創るのは店長ではなく、スタッフとお客さん」という言葉を掲げているんですが、スタッフからの主体的な意見が活発に飛び交って色んなアイディアがどんどん実現していっています。英語メニューや新橋パン通信もスタッフ発で実施中!お客さんからの反応もいいです。
こうして、スタッフみんなが主体性を持ち、楽しんで働いてくれて、僕としても嬉しい限りです。中でもジュリアは活き活きしているし、アンケートの回答がもらえるのを前提に「良い評価をしてくれたら嬉しいです」ってお客さんに声かけをしていて、ちょっとびっくりしました。
試しに僕もマネしてみたんですけど、ぜんぜん上手くいかなくて(笑)だからジュリアの素質なんでしょうけど、すごいなって思いながら見守ってます。
スタッフの声「お客さんの記憶に残ってやるぞ!」という意思は誰にも負けません
人と話すのが元々好きなので、お客さんと仲良くなって常連さんが増えると、純粋に楽しいんですよね。新橋店はけっこう絡んでくれるお客さんが多いので、自分にあってるなと思ってます。
ふだんの営業で心がけているのは「ファンをつくる」ことで、できるだけ話しかけやすい雰囲気を出して、明るく、楽しく働いています。「お客さんが貴重な一食をわざわざ選んで、来てくれてるしな」って思うと、自然とそういう対応になりますね。
それから「お客さんの記憶に残ってやるぞ!」って強い意思を持って営業してます(笑)
荷物入れとか、女性なら髪ゴムとか、本当にちょっとした気づかいだけど、大事なことだし、あとは元気な営業も心がけてるので「いい笑顔だね」って言ってもらえると嬉しいですね。
新橋って、会社が多い分お客さんの異動も多くて入れ替わりもけっこう激しいんですけど、いつも静かめでそんなに喋ったことなかった常連さんが珍しく話しかけてくれて、「今度、異動するんだ」って挨拶してくれたことがあったんです。わざわざ報告してくれたことが嬉しかったから「今までありがとうございました!頑張ってください!」って元気にお見送りしました。
あとはお知り合いやご家族を連れて良く来てくれる常連さんが「笑顔を見に来たよ」っていつも挨拶してくれるんです。トッピングチケットの販売時期には、その常連さんの娘さんから「お父さんからです、頑張ってください」って差し入れをもらって、やる気が上がりましたね。
新橋店が一番チームワークがいいって私は思ってるので、他店舗のヘルプに行った時には自分にできるアドバイスはするし、そうすることで、うちの良い部分を業態全体に広めていけたらなと考えてます。
新橋店は、スタッフみんなが自分のためじゃなく「誰かのために」っていう精神が根付いているし、絆も深いから飲み会なんかも多いんです。他のどのお店よりも楽しく働けてるんじゃないかな(笑)
これからは、全店舗のチームワークを高めて、もっとパンチョのファンを増やせるように貢献しながら、いずれはキャプテンになりたいです!
まだパンチョで働き始めたばかりの人たちには、気負わず楽しんでほしいと思っています。やるべきことをちゃんとやっていけば、“楽しい”にきっとつながるし、スタッフともお客さんとも仲良くなって、その関係を思う存分楽しんでください!
今後の展望
実は新店に異動が決まっていて、新橋店から離れるのは残念なんですが、そこは社員の宿命なので仕方がないですよね。
いろいろと思い出のある店舗ですが、別店舗から移ってきたアルバイトの大将が半年くらい経った頃に「新橋店に入れて、パンチョを好きでいられたし、みんなと出会えて本当に良かったです」って言ってくれたのは、嬉しくて印象に残ってます。
みんなにはたくさんのことを伝えてあるし、新橋店にはまだまだ伸びしろがあるので、きっと上手くいくと信じています!
新店を任せてもらうのは、入社してからずっと夢だったので今から気合が入ってます。新橋店で培ったノウハウを活かし、事業部で1位を獲って2025年開催のC-1(年間最優秀店舗を決める社内の成果発表会)の舞台に立つのを目標にしてるんです。新橋店とはいいライバル関係を築いていきたいので、お互いに頑張りましょう!
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