【伝説の繁盛店への道-vol.2】半年間でリピーター率倍増!地域に根差した常連さんの店を目指す取り組み
2024年1月、ファイブグループ総会にて今年の年間スローガンとして「全店伝説の繁盛店」が発表されました。
各店舗、各店長の自主性とチャレンジを重んじるファイブグループでは、同じブランド内でも店舗によって独自の取り組みがあったり個性があるのが当たり前。
リファラル採用を通じた新しい仲間づくり、自分自身や他スタッフの成長や働きがいに向き合うチームづくり、そして何よりお客さんの「このお店にまた来たい!」という感情をつくりだし続ける…などなどの”ファイブ流繁盛店の条件”をクリアするために各店、各店長が何をしているのか気になりませんか…?
そこで!各事業部長達から「みんなの参考になりそうな取り組みをしている今アツい店舗&店長」の情報をいただき、ノウハウを赤裸々に聞き出してきちゃうこの企画!
連載シリーズ「伝説の繁盛店への道」!
第2回目は「焼鳥とあて巻き 居酒屋大悟 西国分寺店」をご紹介!
常連さんの気持ちをつかむお店づくり
うちはとにかく常連さんを大事にしていて、お客さんからの支持率をはかる”また来たいKPI”には、飲み物や料理をプレゼントさせてもらう「なかよし大悟券」を持ってきてくれたお客さんの割合を採用しています。
なかよし大悟券は「友だち券」から始まって「ずっ友券」、「家族券」の三段階でステップアップし、それにあわせてプレゼントの内容も豪華になっていく仕組みです。
僕が店長になりたての頃は、なかよし大悟券を持ってきてくれるお客さんは30%くらいだったんですけど、異動してきてだいたい半年で60%に達しました。今はコンスタントに60%は出ているので、さらに高い数値を目指して色々と取り組んでいる最中です。
なかよし大悟券を普及させる一環として「〇〇大悟」という常連祭を月に一回開催しています。例えばお花見シーズンには「花より大悟」とか、その季節にふさわしいテーマを掲げ、参加者50人を目標にしています。
基本的にはなかよし大悟券を持っているお客さんが対象ですが、常連さんと一緒なら初めてのお客さんも入れるので、そういう形でもつながりが広がっていけば嬉しいですね。
現状だと「〇〇大悟」は僕が在店している日に開いているんですが、いずれは他のスタッフにも任せられるようにしたいんです。「〇〇大悟」はもともとスタッフがうちのお店をもっと好きになってほしいという想いから始めたので。ちなみに「花より大悟」は2023年度に新卒で入社した優奈が考えてくれました。
あとは、「こどもの日の近辺なら親子連れ」といった具合に、コンセプトに応じて特定の層のお客さんを集めて開催できるようになったら面白いなというアイデアもあるので、今後実現していきたいですね。
常連さんを大切にしているという点では他にも、お客さんがお店づくりに参加してくれる試みにも取り組んでいます。大悟では「子どもお食事券」というメニューがあって、お客さんに子ども用の食事券を購入してメッセージ付きで店内に貼っていってもらい、来店した子どもたちがそのチケットを使い食事をし、お礼のメッセージを残していくというペイフォワードの仕組みがあります。こういう機会をもっと増やしていきたいです。
スタッフ育成のためとにかくコミュニケーション
スタッフみんなに少しでも上を目指してほしいので、人材育成には力を入れています。普段の様子を見ているだけでも仕事に対する熱量がけっこう分かるものなので、そのスタッフにあわせた声かけを心がけています。
アルバイトのステップアッププログラム(SUP)に沿って「これをクリアしたら時給が上がるよ」とか「俺の時間は気にしなくていいから、出来た!って思ったら自分から昇給面談の話をしにおいで」みたいなことも良く言ってますね。そうやってできるだけSUP項目にワクワクしてもらいながら、モチベーションを高く保ってもらえるようにしています。
さっきも少し話題に上った新卒の優奈はすごく積極的で、入社から半年ほどで社員SUPのエースに昇格したんです。僕も新卒の教育は初めてなんですけど、自分から頻繁に面談に来てくれるようになって、かなり上手くいっている手ごたえを感じているし、今後が楽しみですね。
これは内緒なんですけど、みんながほどよく緊張感を持って上を目指して働けるように、場合によっては敢えて誰か一人を狙って褒めることもあります。他のスタッフが「どうしてあいつだけ?」って、やる気が上がることもあるので。褒めるのも叱るのも、もちろん必要だからそうしてるんですけど、時には演出も必要になりますよね。内緒ですよ!
「大悟体験」を競うチーム制の導入
大悟のブランド体現行動の実践も積極的に勧めています。例えば「他のスタッフのSUP昇格を手伝った」、「〇〇大悟(常連祭)に3人集客して、つながりをつくった」といった大悟のブランドバリューに沿った行動を「大悟体験」と呼び、それが実践できたら毎日LINEグループでやっている振り返りノートに記入しているんです。
さきほども話に出した「子どもお食事券」は貢献を目的にしているので、この利用を促してお買い上げいただいた場合ももちろん大悟体験に当てはまります。
大悟体験の実践に関しては、最近チーム制を導入しました。お店のスタッフを2チームに分けて、ブランドバリューの項目をどちらがより実践できるか実践した内容によって僕がポイントを付けて競い合ってるんですが、これがけっこう上手くいっているんです。
僕が休みの日もスタッフが自主的に振り返りノートに色々と記載してくれていて、全般的に積極性が向上しました。この活動を通じて確実にスタッフへの大悟ブランディングも浸透しているな、と実感しています。
初回の結果発表はまだなんですが、どうやってみんなに伝えようかな。
盛り上がっているからちょっと悩ましいですよね(笑)
チーム分けは僕がまずキャプテンとして23新卒の優奈とエースアルバイトの子を選んで、2人にサブリーダーを選んでもらったんです。そうしたら2人とも同じ、ソラってアルバイトの子を指名して。ソラは僕も期待してるんで、そうなるかなって気もしてたんですけど(笑)
最終的にはじゃんけんで、優奈チームに入りました。
ソラは、サブリーダーに選ばれてから、周りへの指示、休憩回し、時間管理の力が上がって、売り上げも気にかけてくれるし、確実に”一緒に働くスタッフに見られている意識”が高まりましたね。
【ソラさんコメント】
両チームのキャプテンから指名されたらいいなと思っていたので、正直、嬉しかったです(笑)
サブリーダーに選ばれてからは、期待に応えたい気持ちが爆上がりして、お店のことを一番に考えて、どうしたら大悟が良くなるか動いたり、話したりする機会が増えました。
「次のリーダーはソラだから」って優奈ちゃんに言ってもらって、ホールの「前」のポジション(入口寄りでお店全体の司令塔)をいちばん頑張っているところで、しっかりできるようになりたいです。あとは、なかよし大悟券の数を気にかけたり、「〇〇大悟」の呼びかけにも力を入れています!
元々チームスポーツをずっとやってきてたのでチームで目標に取り組んでいくのは楽しいですし、役割があると張り切っちゃいます(笑)
これまでの成果と今後の展望
チーム制にしてからは、両方から多くの声が上がってきて、月に一回スタッフで集まってやっている全体ミーティングに主体性が生まれました。
全体ミーティングでは前月目標のうち未達のものを3つ上げて、それを次の1ヶ月で解決することにしています。
あとは時間を決めるのも大事ですね。うちのスタッフはみんな若くて、年代が上のお客さんに”ガキんちょの居酒屋”って言われかねないから、緊張感を持って働くために「この時間帯は〇〇を徹底してやろう」って指示を出しています。
今働いている子たちはみんな大悟歴がまだ1年に満たないのに、主語が「大悟」になってきてるんですよ。以前は「僕は…」「私は…」って言ってたのが、「大悟は…」「大悟としては…」って、うちのお店のために、みんなあれこれ考えてくれていて嬉しい限りですね。
ただ課題もあって、熱量のすごく高い子とそこまででもない子の間のギャップを埋めていきたいです。だから小まめに連絡をして、何を考えているのか、想っているのかしっかり耳を傾けるようにしています。
あと、未成年の子とは、お酒を介して腹を割ったコミュニケーションを図れないから、全体ミーティングの場を楽しくするにはどうしようかと考えて、自腹でゲーム機を買いました(笑)
そういう工夫をしながら、若いスタッフのみんなとあれこれ話をしています。
子ども食堂をはじめとする地域貢献
【MJ‐Fun事業部調理スーパーバイザー:鶴岡拓海】
イベント型の子ども食堂は前任者から引き継いだ取り組みで月に1回、開催しています。食事以外にも、射的、スーパーボールすくい、綿あめ、お菓子詰め放題や、お得意さんの協力で塗り絵など、縁日を意識した遊びを多く用意しています。食事は、大人300円、子ども無料でお弁当を提供し、その売り上げはすべて子ども食堂での遊びの準備にあてています。
大悟 西国分寺店のある国分寺市は、地域貢献に関わるNPOが多く、私たちの行っているような取り組みが盛んな土地なんです。市主催のフードパントリーから食材をいただくこともあれば、企業の方からチャリティ目的で食材の供給を受けることもあるので、そういった物をふるまったり、配ったりする場合もあります。
他にも市議会の方から農家さんを紹介してもらったので、規格外の野菜をもらって調理したり、さばききれなかったものを地域の皆さんに差し上げたりもしました。農家さんも、ただ捨てるよりは、その方がありがたいということで、快くご協力くださいました。
飲食業に携わる自分たちは「ありがとう、美味しかった」の声をお客さんから直接もらえますが、その声は一次産業の方にはなかなか届きません。今はまだ始めたばかりですが、今後は農家さんともっと深く関わり、そうした声を届けられる場をつくれたら嬉しいですね。
最初の参加者は8人だった子ども食堂ですが、最近は少なくとも40人ほどの方が足を運んでくれています。さらに利用者が増え、1回80人くらいの方に来てもらえたら、もっと可能性が広がるだろうと期待しています。
子ども食堂やお食事券の取り組みは、コロナ禍でどこにも出かけられない子どもたちに居場所をつくってあげたいという想いが根底にあり、形になったものです。
大悟 西国分寺店はよりいっそう地域に密着し愛されるお店になりたいので、当初の想いを忘れることなく、子ども食堂やお食事券の取り組みに今後も力を入れていきます!
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