ファイブから沖縄へ初出店!約6,000件の口コミを集める『那覇かつ』の1年間の軌跡とC-1へ掛ける想いへ迫る!
2024年1月、ファイブグループ総会にて今年の年間スローガンとして「全店伝説の繁盛店」が発表されました。
各店舗、各店長の自主性とチャレンジを重んじるファイブグループでは、同じブランド内でも店舗によって独自の取り組みがあったり個性があるのが当たり前。
そこで!各事業部長達から「みんなの参考になりそうな取り組みをしている今アツい店舗&店長」の情報をいただき、ノウハウを赤裸々に聞き出してきちゃうこの企画!
連載シリーズ「伝説の繁盛店への道」!
第15回目は「牛かつもと村 那覇国際通り本店」をご紹介!
心構え:初出店の沖縄地方の店長として
異動前にいた『ローストビーフ大野』でC-1グランプリ(年間ランキングをもとに社内No.1の店舗を決めるイベント)の1位をいただいたんですけど、実はその年に燃え尽きてしまって、ファイブを辞めてもいいかなって時期があったんです。リゾート系のお仕事しようかと思いつつファイブは好きだし…と悩んで福田さんに相談したら、タイミングよく沖縄に出店するって話が出てきたんで社内公募で店舗責任者に立候補しました。
ファイブの中でも沖縄初出店だし自分も初店長だったので、成功事例をつくらないとっていうプレッシャーはありました。何かあっても上長たちもすぐには来れないので、自分がしっかりしないとって。
沖縄の特徴は柔らかなコミュニケーション
私自身がわりとストレートに言ってしまう性格なので、スタッフへの言い方は気をつけるようにしています。沖縄の子って真面目で温厚な子ばかりなんです。こちらが言うことを素直に受け取りすぎちゃうところもあるから、東京の感じで強く言いすぎないように心がけてます(笑)
成果①:認知ゼロからのスタート、1年間で売り上げ5倍に!
今年の夏休みから売上げが一気に上がり始めて、8月に目標としていた1,000万を達成してようやく認知されてきたなという印象です。
約1年間苦労しました。最初は1日10万いかない日も。でもなんとか少しずつ上がっていって8月は最高で47万到達しました!
オープンしてしばらくは地元のお客さんが中心に来てくれていましたが、今はインバウンドのお客さんも増えて9割は海外からのお客さんです。
その中でも韓国や台湾からのお客さんは「牛かつ」より「もと村」という名前で認知してくれていて、ビラ配りをしていても受け取ってくれることが多いんです。
ブランドの力をすごく感じますね。
またオープンして半年は、沖縄国際通りを歩いててお店があったから入ってみるって感じの方が多かったんですが、今は口コミに力を入れているのもあってそれを見て目的来店してくださる方が大半ですね。
沖縄国際通りに来たら「牛かつ もと村」を目指して行ってみようってお客さんに思ってもらえるようになって嬉しいです!
成果②:Google口コミ数6,000件の積み重ね
1日10万いかなかった日々は苦しかったですが、福田さん(価値創り研究所事業部長)や相澤さん(人事企画部)が沖縄まで来てくれて「大丈夫、絶対繁盛するから」って言ってくれたのでその言葉を信じてやろうって決めました。
そのためにはまず認知してもらうために、口コミを集めないとお客さんも来ないと思ってそこに取り組みました。
日本人のお客さんってあまり口コミをする習慣がないので最初は苦戦したんですけど、海外のお客さん、特に韓国のお客さんは文化柄すぐレビューしてくれるので、とにかく「プリーズレビュー」って頑張って話しかけるようにしました。
口コミをくれた方にはオリジナルステッカーをお渡ししています。
月間の目標も決めました。月何件取るなら1日最低何件取らなきゃって決めて役割分担して。社員のりなさんに口コミ隊長を任せたら「こういうタイミングでこういう声がけするといいよ」ってみんなを活気づけてくれて、徐々にアルバイトさんも積極的に取り組んでくれるようになって。
やることやってダメなら凹まず次!だし、口コミ書いてもらえたらラッキーくらいの感じでグッドグラスで見ようって伝えていました。
そういった取り組みが積み重なって、今は累計で約6,000件の口コミをいただいています。
特に海外のお客さんはみなさん良くも悪くもとても素直に口コミを書いてくれるんです。日本人らしい親切さとか丁寧さを褒められていると、スタッフみんな持てるものを出して接客してくれてるんだなって実感します。
活気とスタッフの挑戦&成長
売上げが低かった時期はみんな顔に覇気がなかったり楽しくなさそうな時もありました。
口コミが増えるにつれて忙しくなり、スタッフ同士の声がけが明らかに増えてお店の活気が生まれた気がします。仕事量も増えたのに伴ってスピードアップして、ここ1、2ヵ月の間でみんなのレベルが格段に上がったと肌で感じています!
ちゃんと売上げがあるとシフトも多めに組めるので、いろんなポジションにチャレンジさせてあげられるようになりました。今まで社員がやってた入口のアテンドをアルバイトの子にやってもらうことも。
「私英語できません」って子にもサポートするから!って言ってやってもらったら、意外にすごいポテンシャルを発揮してくれて、その子のエースポジションになったり。みんなに褒められてその子も自信がついて「私入口やっていいですか」と自分から言ってくれるようになりました。
今じゃ入口にその子がいれば安心、と言えるほど信頼しています!
常連さんへの取り組み
海外からのお客さんが増えても、初期から変わらず来てくれる地元の常連さんはもちろんいらっしゃいます。
うちのお店でしか使えない紙のスタンプカードがあるんですが、もう2冊目に入った人もいるし、しばらく来ないと心配になっちゃうくらい(笑)定期的に来てくれるお客さんもお店やスタッフたちの支えになってくれています!
福田さんからは「回転は意識しなくていいから、とにかく手厚くて気さくな接客をしてね」と言われてたので、なるべく急かさずゆっくりと店内で過ごしてもらえるように心がけています。
でも、沖縄は暑いのもあって外で1秒でも長くお待たせしたくないって気持ちもあって。食べ終わったのをすぐバッシングするとお席のお客さんを焦らせてしまうから、ご退席後のバッシングとリセットの速度自体を限界まで早くしようとか、先にオーダー取って5分以内に提供しよう、とか私たちのスピードを上げる方向性で工夫をしています!
理念:一人一人に掲げてもらった”理想の店舗像”
理想の店舗像は基本的に私の言葉でみんなに伝えていますが、同時にスタッフ全員に入社半年後くらいにそれぞれの理想の店舗像を紙に書いてもらっています。その紙は休憩室の1番目立つ場所に全員分貼って、それぞれが書いたことを毎日振り返ってもらっています。
私が言ったことを一方的にやらされるだけでは飽きてしまうと思うので、自分で考え、自分で決めて、自分で行動してもらうことでお店にさらに愛着が湧くんじゃないかなと考えました。もちろん最低限の要望とかファイブが求めているものから逸れないようにはしてもらいますが、個々の想いと挑戦は精一杯支えていきたいと思います!
取り組み:個々人の成果と評価を結びつける
【SUP(ステップアッププログラム)と覆面調査の相乗効果】
覆面調査のオリジナルスコアは常に100点満点を目指しています。
そのために評価項目を一覧にして全員に「自分は全項目〇がつけてもらえるか」をチェックしてもらいます。もし自信がない項目があったらそれを次の1ヵ月の目標にしてSUPと一緒に取り組む。
SUPと絡めて取り組むことでお給料が上がることもモチベーションになるからって前田BDにも良く言われていたんですけど、本当にその通りで、やっぱり成果と評価を結びつけることが大事。
おかげでSUP面談実施率も100%です!
ファンくる調査項目への取り組みは、チーム分けしてしまうと誰かが出勤してないと〇がつかなかったり社員が見きれない場合もあるので、1人1人が自覚して全項目理解して取り組むことで「自分の中に落とし込んでもらう」ことを大切にしています。
【ミーティング】
うちの店はミーティングの出席率がすごいんです!21人在籍のうち20人は来てくれるんですよ。
福田さんが2ヵ月に1回臨店に来るときはアルバイトも含めて店舗ミーティングを実施しています。最初は私の性格上、真面目過ぎる場になってたんですけど福田さんから「もうちょっと笑ってワイワイする場でもいいんじゃない?」って言われたので数回前から楽しむ要素も入れ始めました。
例えば新人さんが入ってきた時は1人1人深めな自己紹介をしたり、「承認と称賛」を目的に働いてる時に見つけた相手の良いところを紙に書いて渡しあったり。
それによって相手のことがわかったり、この人ってこんなこと思ってたんだって知れてよりチームワークが良くなったと思います。面談でも「あの場で褒めてもらえて嬉しかった」って声もありますしね。
今度貯まったファイブゴールドでBBQしようって約束もしています。
ファイブゴールドはみんなの頑張りの成果だから、その頑張りを還元することでみんなが楽しんでくれるといいなって思ってます!
【ルイトモ採用(友達をアルバイトとして紹介する制度)】
ルイトモ採用もみんな積極的にしてくれてます。
オープンしてからトータル4、5人はルイトモで入ってくれました。
紹介する側には「素直にいいことも悪いことも言ってね。それでも働きたい子がいたら面談する」って伝えています。無理なく自然に誘ってくれてるので、既存のスタッフも楽しんで働いてくれてるのかなって嬉しいです。
スタッフには高校生も多いんですが、一緒に働いてみると17、18くらいの子がこんなことできるのかってびっくりしますね。だからついレベル高いことも要求しちゃうんですけど、そういや高校生だったって気づくことも(笑)
展望:狙うはC-1トップ!そして沖縄にファイブを根付かせたい
元々今年のC-1は狙ってるつもりはなかったんです。
でも福田さんが去年の終わりに「オープンして3ヵ月くらい経ってもクレームが1回も入ってないお店ってすごいよ!C-1目指せるよ」って言ってくれて火がつきました。
那覇かつは牛かつブランドで唯一事業部は価値研に所属しているので、「価値研の牛かつでC-1とったらかっこよくない?」という福田さんの熱意に私もエンロールされました。
福田さんからは来るたびに「口コミも取れてるし、いい接客してるね」ってスタッフについても褒められるので自信がついてきて、C-1目指してみようかなって思い始めました。
ここまで来たら1位をとりたいです!そしてC-1グランプリに出場したい!
近くにファイブの他のお店もないからスタッフにはC-1グランプリの動画とかを見せてイメージしてもらうようにしています。
そして将来的には沖縄にファイブの小グループをつくって事業所をつくりたいです!
そして女性が妊娠しても子育てをしても働ける環境を作っていきたいと思っています。でもそのためにはもっと沖縄で店舗展開をしないとなので、那覇かつが売れて売れてお客さん入りきらなくなったから2号店つくろうってなったら嬉しいですね!
スタッフの声
みなみさん(37)
泉店長はいつも明るくて、みんなと平等にコミュニケーションを取ってくれるから変に臆する人はいないです。よーしーさんも積極的に若い子たちとコミュニケーションを取って壁を取っ払ってくれます。沖縄店はすごく仲がいいんですよ!
沖縄店は高校生とか若いメンバーも多いんですが、この店で働く時間で自分に何ができるのかって考えながら働いてるなと感じます。若い子たちにとってはお店の指針がたくさんあるので厳しく感じる部分もあるかもしれないけど「これをやれば時給上がる」っていうのが明確だから、そこが沖縄の普通の企業とは違うと思います。
社内報はいつも見てます!ポジション関係なく自分のやるべきことに取り組んでる姿に感銘を受けているので、本土のアルバイトさんたちとも直接お会いしてみたいです!
よーしーさん(38)
もと村は沖縄の感覚からするといい意味でルールが厳しいと思います。
仕事としてプロフェッショナルでやろうよって雰囲気がしっかりありますね。
私の理想の店舗像は「みんなが楽しく出勤できるようなお店づくり」「毎日みんなが楽しく」がテーマです。そのためにも若い子たちともなるべくコミュニケーションを取るように意識しています。こっちから壁をなくさないと若い子たちも話しかけにくいですもんね。
感謝:ファイブの考え方を体現してくれてありがとう
2人が言ったようにうちの店はルールも厳しめだしやることも多くて嫌だなって思うこともあるだろうけど、一生懸命やる努力をしてくれるのがありがたいです!
年上組が盛り上げてくれるとうちらも頑張んなきゃって思います。応募してくれてありがとうって2人には感謝したいですね。
2人とも人と関わるのが好きだからファイブの考え方をすんなり受け入れてくれたんだと思います。若い子たちはまだ恥じらいがあったり苦手意識がある子もいるから、2人の背中を見てファイブの考え方を身につけておくと将来役立つよって伝えています。
社会に出た時にもファイブで学んだことを活かしてみんなからモテる人になってほしいですね。同期より頭2、3個ずば抜けた存在になって「ファイブグループでバイトしてたからそんなにデキるんだね」って言われるような信頼を得てくれたらと思います。すぐにじゃなくても10年後くらいにそれを実感してくれたらいいな。
「できる!」が成功につながる
自分が楽しくないと周りを楽しませられないと思います。だから少し嫌なことがあっても出勤したらスイッチ入れてね、とみんなには言っています。
少し自信が無くてもとにかく「できる」って口に出して自分を信じてあげるのが大切だと思います。自分のことは自分が一番知っているので失敗しても「じゃあここからどうすればいいか」って考えればいいし、できたら自分を好きになれるしチャンスにもつながります。
だから何か挑戦する時は「私はできる」「私は目指す」って口に出していってどんどん実現していってほしいですね!
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