驚異のスタートダッシュとボロボロのアンケート結果…。パンチョ業態最大規模ロードサイド店の紆余曲折の半年間とこれからの展望とは。
2024年1月、ファイブグループ総会にて今年の年間スローガンとして「全店伝説の繁盛店」が発表されました。
自主性とチャレンジを重んじるファイブグループでは、同じブランド内でも店舗によって独自の取り組みがあったり個性があるのが当たり前。
そこで!各事業部各店舗ならではのノウハウを赤裸々に聞き出しちゃうこの企画!
連載シリーズ「伝説の繁盛店への道」!
第16回目は「スパゲッティーのパンチョ 越谷4号バイパス店」をご紹介!
【成果】オープンから2ヵ月連続1,700万超え!劇的スタートダッシュ
越谷にパンチョができるって聞いて最初はその規模のデカさにワクワクしました。
自宅も近いので「やった!」って(笑) 他のパンチョとは広さも違うしスタッフ数も桁違い。座席は56席(越谷以外の直営平均21席)でスタッフは50人います。
オープニングの時、事業部長たちからは「1,400万は売上げ出るよ」って言われたけど全然想像できなかった。でも蓋を開けてみたら2ヵ月連続で1,700万超えして…パンチョの需要ってすごいんだって実感しました。
越谷のお客さんたちはパンチョに行こうと思ったら御徒町、秋葉原、新橋まで行かなきゃいけなかったので、「やっと越谷にパンチョが!」って喜んでくれる人も多かったです。
【初の試み】全電子化が逆に手厚い接客を可能に!?
越谷パンチョは注文は全モバイルオーダー、会計はセルフレジです。パンチョではセルフレジが初めてだったので正解がわからないところから始まりました。
電子化することで接客的に寂しくなるかもって思ったんですが、YouTubeで他社の居酒屋の「モバイルオーダー接客術」みたいな動画を見たらまったく発想が逆でした。
それによるとオーダーを取る時間が削減されることでその分お客さんに使える時間が増えるとのこと。
「なるほど!」と思って僕たちもお出迎えとお見送りに力を入れようと決めました。
新橋の時の店舗テーマは「第一印象で圧勝しろ」でしたが、越谷パンチョではさらにブラッシュアップして「先手必勝!終い圧勝!」にして来店時と退店時にいかに印象に残る接客をできるかを追求し始めました。
【取り組み①】ラーメン屋より活気ある接客力のカギは…
毎月2回、社員と中心メンバーのアルバイトさん数人でリーダーミーティングをしています。そこでは今の課題とかパンチョのイベントに向けて作戦を練ったり、出てきた課題に対してどうやって改善していくかを話し合います。
リーダー会で出てきた課題から選んだ項目をシートにして、バックルームとLINEのノートに掲示します。
また、接客のロールプレイングや調理講習も定期的にやろうとしてるんですが、その内容もリーダー会で決めます。元々アンケートで「接客」と「味」が最下位で…。これはどうにかしないととみんなで話し合って8月は調理講習、9月はロープレを行いました。
また、僕が学んできた接客や営業のコツをLINEでみんなに共有する「ワンポイント講座」も5月くらいからやっています。
手ごたえはめちゃくちゃあります!みんな言えば言うだけ吸収してくれて翌日から動きが変わるんですよ。この素直さはあえて初バイト大歓迎で採用してたのが良かったのかも。面談でとにかく1番重要視してたのが”明るさ”で経験とかは二の次でした。「活力提供」がパンチョのバリューなので明るいかどうかにこだわったんです。
入社後のマインドセットの段階でも”あいさつ”と”不機嫌禁止”を徹底。
そのおかげか、土日のスタッフ13人くらいの時は声出しとやまびこが飛び交って、ファミレスみたいな店内なのにラーメン屋より活気あると思います(笑)
アンケート最下位…からの黄金サイクルで「味」と「接客」の評価が急上昇
やっぱりオープン当初は料理を運ぶことと片づけることに仕事が向きがちでお客さんに対して背中向きになってしまうことが多くて。そのせいかアンケートもダメダメだったので、それを改善するためにもロープレをしました。
実際にスタッフにお客さん役をやってもらって「みんなの接客はこんな感じだけど、どう感じる?」と体験をしてもらって「じゃあどうしたら”先手必勝!終い圧勝!”に近づけると思う?」と問いかけをする。そこで感じたことや気づきをLINEのノートで共有してもらいました。
これらの取り組みでアンケート結果も9月には「接客」も「味」も直営の平均くらいまでに急上昇しました!
【取り組み②】50人のスタッフ全員が”また来たい”をつくろうと思えるチームづくり
SUP(ステップアッププログラム)
50人のSUPは正直大変(笑) なので普段から何でもない時でもコミュニケーションを取るようにはしています。
半年で5人がランクアップしました。今月は10人がランクアップする予定です。
トレーナー候補も1人います。トレーナーが増えてきたら1人のトレーナーに5人くらい担当してもらって、SUP面談をできるようにチーム分けはしてあります。
アルバイトさんの中から来年社員登用が決まっているのが3人、内2人は高卒新卒です。
オープニング時にいろんな社員が来てくれて、パンチョやファイブの話をたくさん聞けたのも大きいんじゃないかな。パンチョのことを何も知らなかった子たちが、いまやここで働いてることを誇りに思ってくれている、というのが嬉しいですね。
スタッポ(働きがいとチームワークを測る社内アンケート)
スタッポは「やりがい」とか「チームワーク」の項目が平均して高くて、直営の中でも上位をキープしています。50人もいるので絶対下がるだろうなと思ってたのでびっくり。
一人一人と向き合った結果かな。教える立場になった時に先輩たちのように相手にとことん向き合ってみたら、相手も気持ちを返してくれるというのを体感して。50人いても意識してちゃんと向き合えばちゃんとお店や仲間への貢献意欲が高いチームをつくれるんだと思います。
C-1
オープンの時は「この新店でC-1で優勝する!」って張り切ってたけど(笑) 今はもうちょい時間かかるかなって思ってます。夏くらいからやっと店づくりをできるようになってきたので、まだ成長段階。でも具体的な数字は出てるので、あとはクオリティを維持するためにアンケートの点数をKPIにして「また来たい」をつくっていきたいです。
【スタッフの声】
ゆうやさん(19)/アルバイト
来年3月に定時制高校を卒業して新卒でファイブに入ります!
オープニングから2、3ヵ月は鬼のように忙しかった(笑) でも前のバイトみたいに上下関係が堅苦しくなくて髪色も自由だし自分を出せる楽しさがありますね。ちゃんと敬語を使うべきところは使うし、いい意味でメリハリがあると思います。
越谷パンチョは本当に仲がいいんです。50人もいるのにこの人と話しづらいって人もいません。
入社後にパンチョに配属されるかはわかりませんが、最終的にはパンチョで店長になって俊平さんみたいにオープニングから1番売れるお店をつくりたいです。めざせ俊平さん超えです(笑)
オープニングスタッフは最初パンチョも知らない状態でしたが、半年経ってパンチョの魅力を自分の言葉で説明できるくらいにはみんなの中にパンチョ愛が芽生えました!
【展望】『越谷パンチョ』をパンチョの完成形と言わしめる!
今一番注力したいのはパンチョ公式アプリ。お気に入り店舗のDL数がオープンの4月の時点で全店舗を追い抜いちゃったんですよ。半年経った今は1万人以上がお気に入り登録してくれています。
11月にパンチョ創業祭があるのでクレープも合わせてアプリクーポンの配布で反響狙っていきたい!
オリジナルメニューも開発中です。越谷ならではって思いつかなかったんですけど藤松さんから「お前の沖縄出身を売りにすればいいじゃん」って言われて「たしかに!」ってなって沖縄のメニューを考案中。これからプレゼンして商品化したいです!
パンチョの中でも初のカフェ併設店なのでFCオーナーさんもよく見学に来られます。うちのやり方が良かったら全国にもどんどん同じような店舗ができていくと思うので、パンチョの完成形として確立させたいですね。
そして「パンチョと言えば越谷」ってパンチョ業態からもファイブからも全国のナポリストからも注目されるような店舗にしていきたいです!
▼こちらの記事もおすすめ!