アルバイト時代のもどかしさを糧に試行錯誤を重ね、C-1上位店へ。ルーキー店長が挑む「チームワーク」と「心理的安全性」を軸に進めるスタッフ主体のお店づくり。
2024年1月、ファイブグループ総会にて今年の年間スローガンとして「全店伝説の繁盛店」が発表されました。
自主性とチャレンジを重んじるファイブグループでは、同じブランド内でも店舗によって独自の取り組みがあったり個性があるのが当たり前。
そこで!各事業部各店舗ならではのノウハウを赤裸々に聞き出しちゃうこの企画!
連載シリーズ「伝説の繁盛店への道」!
第20回目は「ステーキロッヂ 池袋店」をご紹介!
【成果】『池袋ロッヂ』を「働きやすいお店」へ
今年6月に『ステーキロッヂ 池袋店』に店長として戻ってきて、店長歴も浅いのであまり十分な施策を打てていない部分もあるんですが、こうして推薦されて光栄です!
10月までのC-1ランキング(会社重要指標のいくつかを数値化した社内ランキング)はロッヂの中で1位をいただいています。
アルバイト時代はメンバーの入れ替わりも激しい時期で、体制も整っていなかったので、実はあまり店の雰囲気が良くなかったんです。そんな池袋店を変えたい!と思って社員に。渋谷道玄坂店には修行のつもりで異動して、1年経ったら店長として戻ってくるというのを目標に様々なことを学びました。
スタッフの力も借りつつ、評価されるようなお店づくりをできたのかなと嬉しく思います。
【理念】良いところを見つけあおう
僕の店舗理念は「グッドグラス、常に仲間想いのお店」。
お店が忙しくなって少人数で頑張ることも多い中で、お互いになるべく良いところを見つけて長所を伸ばすということを大事にしています。
お店全体を五角形に例えたらその一つ一つの角を伸ばして五角形を大きくしていく感じです。
スタッフが働く上での「心理的安全性」も重要なポイント。
安心して働けることで仲間のことをよく見る余裕が出て、グッドグラス(相手の良いところを見る色眼鏡の意味)で仲間を思い合えるお店ができるんじゃないかと思っています。
【取り組み①】「ありがとう」の数を増やしてスタッポ急上昇
・スタッポ(働きがいとチームワークを測る社内アンケート)
まずうちの店はチームワークが最高!
トレーナー3人が中心になってエンロールしてくれてるのがチームワークに繋がってると思います。
元々スタッフが20人弱いたところに5月から新人さんが20人入ってくれました。
6月に僕が池袋店に戻ってきた時点で育成は始まってたんですけど、大変そうで。僕にも何か手助けできないかなと考えて、とにかくコミュニケーションをとることを心がけました。先ほども言ったように「心理的安全性」を1番大事にしているので、グッドグラスでいいところを口に出して、悪いところは笑いながら優しく指摘してあげるっていうのを常に意識していました。
岩崎さん(価値研NBD)から「人間関係は質より量」って言われてから、僕個人のあり方としてもARI(ありがとう・リスペクト・インテグリティ)の言葉を毎日何回口に出して言えるかを気をつけています。
その結果、僕のアルバイト時代は6割だったスタッポが9割まで上がりました!
・リファラル採用
最近、アルバイトで社員になりたいって言ってくれる子が増えてきて。
僕自身、ルイトモ採用でアルバイトとして入って社員登用もされたので、リファラルの楽しさとかハードルも素直に伝えるようにしています。
【取り組み②】手書きの赤ペン先生でモチベアップ
・SUP(ステップアッププログラム:昇格昇給制度)
1日の終わりに書いてもらっている振り返りシートは、僕が店長になってからやり方を変えました。
みんなが毎日目標を書きやすいように、全員分の冊子を用意して記入してもらい、僕やトレーナーの子が赤ペンでフィードバックをして返すようにしています。
温かみが出るかなと思って手書きにこだわっています。
振り返りシートに向き合えば自然とSUPも上がっていく仕組みになってるんです。
目標はSUPを元にして3ヵ月で3つずつ(SUP、働きやすさ、自由項目)、面談の中で一緒に決めたものを書いてもらっています。
40人弱スタッフがいるので最初は面談の時間が取れなくて困ってたんですけど、スタッフみんな協力してくれて「面談行ってきていいよ」って声かけてくれて。ちゃんと時間を使うべきこととして大事にしてくれてますね。
そのおかげかチームワークも良くなって、3年くらい来てる常連さんからも「お店が明るくなったね」って言ってもらえるように。「明るくなった」とか「元気になった」って言われるのは僕のやりがいです。
【気づき】1人ではいいお店づくりができなかった
「店長になって池袋に戻ってきてね」という周りからの言葉が僕の頑張るきっかけだったので、いざ戻ってきた時は変わった姿を見せたいあまりに全部自分でやろうとして周りを頼れない時期も。
でもその時期は店内の清掃が行き届いてなかったりお客さんのためを想った営業ができていなかった。完全に空回りしてましたね。
そんな状態のまま1ヵ月くらい経って、みんなから「頼ってくださいよ」って言われて、僕一人じゃお店づくりは進められないんだって気がついた。
みんなを頼ろうって決めてからは一人で抱え込みすぎないように気をつけました。スタッフの「やりたい」を面談だけじゃなく普段の会話から引き出して、実行に移してもらいつつ僕はあくまでサポート側に回る、というのを徹底。
その結果それぞれの「あれしたい」「これしたい」が以前より増えた気がします。
【変化】自主性が主体性になり、”楽しい”につながった
今ではスタッフそれぞれに主体性が生まれてきたと思います。
前の店長が2年前くらいからお店の建て直しをしてくれていて、設備を整備したり「個性を引き伸ばす」という店舗理念に沿ってスタッフの自主性を引き出してくれていました。
僕が店を引き継いだ6月くらいには、自主性が主体性に変化した子が増えていたのでそこをさらに伸ばしていくことが僕の役目だと思って色々取り組んでいます。
最初はオペレーションもびくびくしてお客さんと話すのも緊張して、わからないことを聞いたりもできなかったようなスタッフが、今ではトレーナーとして「赤ペン先生やります」って自分から言ってくれたり、チームワークを良くするための提案もしてくれて、変化に感動しますね。僕の手の回らないところまで手助けしてくれてありがたいです!
僕自身の変化としても「ありがとう」と「リスペクト」が格段に増えた。
正直自分のことで精一杯な時期もありましたが、40人のスタッフとしっかり向き合うことは時間がかかるようで理想のお店づくりができる近道かもしれないと気づきました。
スタッフ同士の関係性も良くなりました。シフトが終わっても休憩室で団らんしてたり、休日に食べに来てくれたり。スタッフが楽しそうにしているのが僕も嬉しいです。
アルバイト時代につくりたかったお店を今しっかりつくれてるんじゃないかな。
【新任店長へ】得意なことを続けよう
僕が壁にぶち当たった理由としては「苦手なことも全部自分でやろうとした」から。
チームワークも管理業務も売り上げも全部やらなきゃって考えすぎて固くなってしまったけど、自分の得意なチームワーク向上に注力するようにしたら上手くいくように。
店長になったらやることが多くて混乱することもあるだろうけど、まずは自分の得意なことだけでもひたすら継続することが大切だと思います。
【スタッフコメント】
かずきさん(24)/2022年入社
『池袋ロッヂ』は入社当時と比べて売上げも忙しさも全然違いますね。
拓磨さんが中心になってみんなを巻き込んでお店を良くしようとしているので、いい流れだなと思います。拓磨さんは熱い人で「もっとこうしたいんだ」って話もしてくれるし、プライベートな話も相談に乗ってくれる、人に寄り添ってくれる店長です。
僕自身、最初はホントにポンコツで(笑) 何度拓磨さんに呆れられたか…。
今でこそその時よりは仕事できるようになったけど、バリバリ仕事できるタイプというよりお客さんやスタッフとコミュニケーション取れるのが僕の強みだと思っています。
それがやりがいでもありますしね。
来年は大学4年のトレーナーたちも卒業して、大学1年や2年の子たちが中心に営業をしていくことになります。僕も来年は社員になるつもりでいるんですが『池袋ロッヂ』にいられるかはわからないので、後輩スタッフには自分たちで考えてお店づくりをしていく意識を持ってほしいなって思っています。
あべなつさん(21)/2022年入社
私がこのお店に入った頃よりスタッフ間のコミュニケーションが増えました!
当初は仕事仲間って意識が強かったんですが、今はプライベートでも遊んだりして関係性が変わりました。
拓磨さんは人のいいところを常に見てくれるし、褒めて伸ばしてくれる。店長としてより仲間として見られる存在ですね。
アルバイトの意見もすごく取り入れてくれるので、それぞれが個性を出して営業できるようになりました。メニューや食べ方の説明も決まったことだけじゃなく言いたいことを言っていいよって言ってくれるので自分の言葉で喋れるようになって、お客さんともさらにコミュニケーションを取れるようになりました。
自分の意見が通ると自信につながるし、老若男女いろんなお客さんと関われるのも楽しいです!
▼こちらの記事もおすすめ!