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【勤続10年表彰企画】自分たちの伝えたい価値をお客さんにしっかり届ける

価値創り研究所の部長として、日々新たな価値を生み出そうと奮闘している福田幸洋。この10年で築きあげてきた人間関係や、生み出してきた価値とはどんなものなのか。福田流の成功パターンとはいったい……?

――――プロフィール
価値創り研究所 部長
福田幸洋(41)|通称「福ちゃん」
2013年6月入社。当初はパンチョの看板が欲しくて入社したものの、思わぬ方向で大躍進! 多くの店舗で経験を積み、さまざまな業態の立ち上げにも関わってきた。

パンチョの看板が欲しくて入社……気づけば価値創り研究所部長!

この10年を振り返ってみると、本当にいろんなことがありましたね。ファイブとの出会いは、パンチョにお客さんとして食べに行った時でした。自分でこのお店をやれたら楽しそうだなと思い、「看板を貸してもらえませんか」と本社に電話をしたけど、断られたんです。でも諦めきれずにまた電話をして、どうしたら貸してもらえるかを聞いたら「入社してパンチョで3年以上店長をやってくれたら」というお話だったので、それがきっかけでファイブに入りました。

入社して無事パンチョで働くことになったんですが、3年経たずに別の業態に移ることになって、結局、看板は貸してもらえないまま今に至ります(笑)
パンチョからB級グルメ直下事業に異動して任されたのは、フランチャイズとして『立喰い焼肉 治郎丸』の立ち上げでした。当初は僕一人だったのに、ちょっとずつ仲間が増えて今では総勢64人になりました。10年でこんなにもたくさんの仲間に恵まれたのが10年間で一番の達成感というか、 充実感を得たことです。立ち上げた中には撤退となってしまったお店もあるけど、 「仲間はちゃんと残ってる」って考えると感慨深いですね。

10年間の思い出写真:ファイブフェスにて泡だらけの社長とツーショット

これまでもちろん苦しいこともありましたが、元々考え方がポジティブなので辞めようというより、どう変えていこうかという思いの方が強いですね。会社の中でも新業態含め「チャレンジ担当」的なところもありますから。ただブランドを閉じたり、お店を撤退する時は身を削られる思いで、仲間に対する申し訳なさでいっぱいになります。「ごめんね、でも次こそは絶対当てるから、もう一度チャンスをちょうだい」という気持ちでどうにか乗り切っています。

順風満帆とは言い難い時期もけっこう続きましたが、2018年頃からインバウンドのお客さんを呼び込もうと頑張り、売り上げも回復し始めました。数字が上がるとチームも明るくなって活気が戻ってきました。
そこからまた新しいブランドをつくろうという話になり、大野亭やステーキロッヂなど次々と新しいチャレンジを重ね、僕の周りにも「もう1回やろう!」という空気が広がっていったように思います。そんなこともあり、B級グルメ業態の「名前も変えよう」という流れが生まれて、僕が部長を務める『価値創り研究所』が生まれました。

B級グルメから発展的に生み出した「価値創り研究所」は数十年後を見据えた名前

元々、「B級グルメ研究所」は、「B級グルメを科学する」をコンセプトにしていました。B級グルメを科学してお客さんの期待値も上げ、驚きを届けて記憶に残すという勝ちパターンに則って仕事を進めていました。だけどチャンスを広げようとしていった結果、B級グルメだけじゃなくなってきたんです。

ローストビーフも、ステーキも、洋食もB級グルメの枠には収まらないじゃないですか。中身が何であれ、ブランド自体を科学して、お客さんの期待値を超えて記憶に残すという方向にコンセプトが変化し、「B級グルメを科学する」という当初の考えからはズレが生じてしまったわけです。
そこで「自分たちが目指すのは何か」を一から考え直すことにしました。

10年間の思い出写真:治郎丸OPEN時

その結果、「ブランドのいいところを見つけて磨き、輝かせ、しっかりとした価値としてお客さんに提供する」という本質は変わらないけど、「ブランドを科学して、研究する」というコンセプトが固まったんです。B級グルメにこだわらず、新しいチャレンジなら何でもやるぞと意気込んで、価値創り研究所という名前に変えようと決意したのが2019年でした。

実は、自分たちが何者なのかはっきりしなくてモヤモヤしていた、ということも価値創り研究所の誕生には大きく関係しています。
B級グルメ業態という名前は自分たちでつけたわけじゃないし、実際にやっていることと看板にギャップが生じているのは、メンバーもみんな分かっていたんです。だから自分たちが何者かを示すためにも、適切な名前をつけることには意味があると思い始めていました。
自分たちがどんな存在で何をなしていくのか。それを会社にも社会にもちゃんと示し、方向づけをしたい気持ちが膨らんでいったんです。

僕は先々のことを考えるのが元から好きなんですが、20年後、30年後を見据えた時に、 自分たちがどういう存在なら長いあいだ頑張れるかについて、当時はしょっちゅう考えていました。紆余曲折もあり、1年半くらい悩んでいたんですが、ようやく価値創り研究所という言葉にたどり着いて、僕自身は「めっちゃいい名前ができた!」って一人で悦に入っていました(笑)。

名前が決まってから資料を作って社長のところに行き、「こういう名前にしたいんです!」とプレゼンをしました。反対されるかと思いきや、「うん、いいよ」って割と軽い感じでOKをもらえて安心したし、すごく嬉しかったですね。自分たちが何者なのかというモヤモヤも晴れた感じですっきりしました。

新組織命名の立役者である後輩に感謝

社内で一番感謝しているのは濱野健童くんです。「自分でチームをつくっていくぞ」というタイミングで最初に来てくれた社員で今も続けてくれているし、めっちゃ明るいんですよね。みんなの中心になって盛り上げてくれるので、彼の明るさに何度も救われました。僕自身は、みんなの中心になって盛り上げるタイプじゃないけど、その役割を果たしてくれている健童くんを見ていると本当にありがたいし、このチームの雰囲気を作ってきたのは彼の明るさなんだなと感じてすごく感謝してます。

10年間の思い出写真

もちろん他にも感謝している人はいっぱいいるんですが、「この10年間で、こいつがいなかったら……」と考えると、やっぱり健童くんかな。
彼の言葉で行動を起こすことも多いんです。いつ頃からか、自分の想いより、チームのメンバーが望んでいることをやりたいと、僕の心境が変わったんです。

一方、健童くんは「B級グルメって一般的な言葉じゃなくて、自分たちだけの名前がいい」とか思ったことをぽんぽん口にするタイプなんです。それを聞いたら「そういえば僕もそんなに気に入っていないかも」と気づかされて、「じゃあ、何だったら好きになれるだろう」って考え始めたんです。
「自分たちだけの居場所がほしい」という話も彼から出たもので、だったら「ちゃんと事業部として認めてもらえるように名前も付けて、社長にもちゃんとお願いしに行こう」という流れになったんです。あの時、健童くんが言い出してくれなかったら、行動を起こすのがもっと遅くなっていたかもしれません。

自分たちの伝えたい価値を、お客さんがしっかり受け取ってくれるのが無上の喜び

ファイブで働いていて嬉しく感じるのは、自分たちが伝えたい価値をお客さんもしっかり受け取ってくれたのが分かる瞬間ですね。 価値創り研究所という名前を背負っているぶん余計に、自分たちのつくる価値がお客さんにちゃんと付加価値を伴って提供できていると実感した時には、本当にこの仕事をやってきて良かったと思います。

そういう意味で忘れられないのは『ローストビーフ大野 秋葉原店』で働いていた時代、ある年末の最終日に来てくれたお客さんです。もう閉店間際で片付けも始めていたんですが、お会計の時に「今年最後の自分へのご褒美に大野さんのローストビーフを食べに来ました。本当に美味しかったです、ありがとうございます!」って、そのお客さんに握手を求められたんです。そんなことをストレートに言われるなんて滅多にないから「めっちゃ嬉しい」と素直に思いました。

そのお客さんは30代くらいのシャイな感じの男性で、きっと勇気を出して言ってくれたんだろうなと思いつつ、僕もコミュ力は高くないので、お互いに恥ずかしがりながら握手をしました(笑)。すごく嬉しかったから外に出て見送らせてもらい、お客さんの方も後ろを振り返って何度もぺこぺこお辞儀をしていたのが、今も目に浮かびます。あの時は「こういう1年の終わりもいいな」とつくづく思いました。

ローストビーフ大野は、お客さんにご褒美を提供するというテーマで営業していて、自分たちの届けたい価値がちゃんと伝わったのを実感できて、感無量でした。
今では、あまりお店に立たなくなっているので、お客さんと接する機会も減りましたが、ああいう体験ができるのは本当にいいですよね。お客さん相手にちゃんと商売をして、直接評価をもらうのは、飲食業の醍醐味だと思います。

これからファイブで働く人やファイブ歴の浅い人に伝えたいのは、自分の強味や長所で勝負してほしいということです。やったことがないことには、どんどんトライして覚えていくのがいいと思います。そうする中で、「これが好き」とか「これが得意」ということ、あるいはすぐに覚えられて誰かに褒められたことがあったら、その体験をとにかくたくさん重ねてほしいですね。

それが自分の上手くいくパターンで価値なので、スタッフたちは感謝してくれるし、 お客さんからも必要とされ続けるはずです。自分の好きなことや得意なことをどんどん伸ばしてください!


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